こんにちは。花の木農場の榎本です。
春のやわらかな陽ざしとともに、今年も新茶の季節がやってきました。
花の木農場では、ハンデキャップのある仲間たちと一緒に、毎年この時期に茶摘み作業に取り組んでいます。
一年に一度のこの大切な作業。
私たちは、心をひとつにして、丁寧に、真心を込めて茶葉と向き合っています。
「新芽の恵みを育む、やさしいひと手間」
新芽が顔を出し始めると、「今年もおいしいお茶ができるかな?」と胸をときめかせながら、茶畑へ足を運びます。春先の霜や天候の変化が気になる中でも、青々とした新芽を見たときの嬉しさは格別です。自然の恵みに感謝しながら、みんなの顔にも笑顔が広がります。
より美味しいお茶に仕上げるために欠かせないのが、「バロン被覆(ひふく)」という工程です。黒いメッシュシートで茶の木を覆い、やさしく日差しを遮ることで、うま味や香りがしっかりと蓄えられます。特に、甘みのもとであるテアニンが守られることで、まろやかでコクのある味わいが生まれます。
この作業は、風でシートが飛ばされないように固定したり、天候に合わせてタイミングを調整したりと、手間と気配りが必要です。仲間たちはスタッフのサポートを受けながら、丁寧に、そして一生懸命に取り組んでいます。
「手間ひまが育てた、春の贈りもの」
そうして今年も、手間ひまを惜しまず育てた新茶が無事に仕上がりました。
春の息吹を感じさせる、やさしい香りとやわらかな甘み。
この季節だけの特別な味わいを、ぜひご家庭でゆっくりとお楽しみください。
私たちの仲間が心を込めて育てた、あたたかい春の贈りものです。